2月4日、オリンピックセンターにて「人口減少社会において日本が安定して成長するために」というテーマのもと、株式会社ビースタイル代表取締役社長の三原邦彦氏をお招きし、勉強会を行いました。
三原氏はまず、株式会社ビースタイルが設立されるまでの経緯についてお話された。三原氏は前の会社の派遣事業部で結婚後の主婦の能力が生かされていないことに疑問を感じ、女性の結婚後のキャリアを作ることによって主婦の能力を活かし、人口が減少していく社会で効果的に労働力を抽出できると考えた。それをきっかけに、主婦の人材サービス会社を立ち上げることを決意されたという。
三原氏は主婦労働力を企業に派遣する際に、フルタイムの無駄に着目したとおっしゃった。勤務形態を業務の繁閑にあわせることにより約30%のコストダウンを実現できること、そして主婦の多くが正社員経験者で優秀だということを説明することで、中小企業から徐々に利用されるようになったという。しかし大企業にこれを提案しても大企業の場合業務の繁閑が把握できないため、主婦派遣導入企業数は伸び悩んだ。そこで三原氏は99の質問に答えることで業務の繁閑を把握することのできる業務分析ツールCOMPASSを自社で開発し、大企業にもパートが活用できる部分を見つけ出した。そして最終的に導入してもらうことに成功し、今では大手企業150社の導入実績があるまでになったという。
三原氏は、マザーズハローワークが作り出す17000人の雇用総数を民間として超えることを目標としていると話された。マザーズハローワークとは、子供を持つ女性を対象としたハローワークのことである。そしてそのために何をやらなければならないか、大人の夢をどう実現するのかということを話された際、大人の夢を「事実を作る」ことだと定義され、その事実を作るためには一つ一つの事実を重ねることが必要であるとされた。そして事実を作る際に重要なのは行動することであり、「将来に大きな線を引きたい場合には目の前に大きな点を打たなければいけない」と話された。
三原氏は男性の平均収入が下がっていく中、共働きが普通になり従来の家族の形が変わってくると話された。そして共働きにより世帯収入が増え、家事に割ける時間が減ってゆく現状では家事の代行サービスが伸びているそうだ。共働き家庭で、家事代行サービスを行う主婦が活躍している。男女のキャリアが以前より平等になった今では、女性も働くほうが家庭内の経済効果が高い。その結果として共働きが増え、家事代行サービスを必要とする家が増えるので、主婦力を活かす仕事への需要は高まっていると説明された。
三原氏のお話を聞いたあと、まだまだ日本には有能な労働力が眠っているのだと感じました。優秀な主婦の活用は今後の人口減少社会に伴う労働力不足を補う重要なキーであると気付かされ、今後のビースタイルの動きに期待しようと思いました。そして「将来に大きな線を引きたい場合には目の前に大きな点を打たなければいけない」という言葉に共感し、今後の大学生活を送る上で頭においておこうと思いました。
今回ご講演いただきました三原邦彦様、ありがとうございました。
文責:森田健人