今 回は東京大学の農学部長の生源寺眞一氏をお招きし、「農業・農政のあり方を考える」というテーマのもと、講演会が開かれた。現在の世界の食糧と日本の農業 の問題を踏まえた上で、日本農業の活路、農業を考える上での基本的な視点、農政と食料自給率について講演していただいた。
日本の農業の活路として、日本農業のビジョンとして近未来の具体化、農業に関わる経営の厚み、アジア諸国との関係の重要性を訴えていた。 農業をかんがえる上では、目的と手段の明確化、広い視野と複眼的な接近、経営学の有効域を踏まえた視点を持つことが必要だとおっしゃっていた。
さらに、現在の新政権の食料自給率(カロリーベース)の目標が50%であることに対して、食料の安全保障を超えた設定であるとし、問題の本質は食料自給率ではなく、食料自給力と語っていた。
その後の懇親会の中でも、生徒たちの質問に対しても深いお話をしていただいた。今回は、生源寺氏から農業に関しての深い知識と実態を教わり、農業問題を考えるいい刺激となった。
北海道からの出張帰りというハードスケジュールにもかかわらずわざわざ足を運んでいただいた上に、遅くまでご一緒していただいた生源寺先生にメンバー一同心より深く感謝申し上げます。