今回の定例会は「SDGsから見たCSR」と題し、企業によるCSR実践に際しSDGsを意識した取り組みが拡大されている要因及び社会への貢献について考えました。
それに先立ち、環境に対する指針を定めたSDGsとMDGsの相違点として、参加国及び目的の二点を挙げ、前者が発展途上国のための先進国の政府主導による行動目標を定めた
指針であることに対し、後者は世界規模でかつ個人単位でも取り組むべき成果目標を定めた指針であるという違いを学習しました。
また、近年では、SDGsが企業の社会的責任を果たすCSR実践に利用される機会が増加しているということで、企業における実例を確認しました。これらを踏まえ、私たちサークル員は企業におけるSDGsを取り入れたCSR実践の方策について考えました。
以下、実際に挙がった二つの提言を記述します。
第一に、音楽イベント事業者のCSRに関する提言です。これは、ビーチの清掃貢献量とライブの会場となるビーチの座席の順番を比例させるというものです。この提案によって、ライブに参加する観客が自らの座席のために清掃活動に尽力することが見込まれ、また当事者に対して環境配慮への啓蒙を促すことが可能だと考えられます。
第二に、飲料会社とイベント企画会社のCSRに関する提言です。これは、街の美化とごみ削減に関して、双方の協力のもと、ごみとして捨てられる缶やペットボトルなどの容器を用いた参加型アート作品を設置し、街に捨てられる容器等のごみを用いた新しい注目スポットの創出を図るというものです。容器を用いてアート作品を形成することは、当事者に対して環境配慮への啓蒙を促すことに加え、アート作品に利用される容器は企業の宣伝になることが見込まれます。
上記は、現時点でのサークル員によるディスカッションの結果であり、今後のさらなる精査によって深化させることができると考えます。
これらのワークショップを通じて、日本の社会問題を考えるという弊サークルの姿勢と全世界規模かつ個人単位で取り組むSDGsに関して共通点を見出し、私たち一人一人が貢献できることについて考えました。
本日の定例会では、SDGsとMDGsの語義の違いを確認しましたが、SDGsはより私たちと密接したものであり私たち個人レベルにおいても実践可能なことがあるということを学びました。また実際の企業のCSRを確認した上で行った、大企業のCSRを考案するディスカッションでは、一部分に着目しすぎるが故にその他の利益が損失される可能性があることを知り、アイディアの考案には多角的な思考力が必要であると思いました。