2017年度 第1回事前学習

SNSと情報モラル~情報社会のあるべき姿~


 4月21日、日吉キャンパスにて第1回事前学習が行われました。これから3週間かけて学ぶテーマは「SNSと情報モラル~情報社会のあるべき姿~」です。今回は、比屋根・井上によるファシリテーション形式で、本テーマについての日本の現状と今後の展望を考察しました。以下はその内容です。

SNSとは


 近年、世間に知れ渡っている「SNS」という言葉の正式名称は、「Social Networking Service」であり、SNSが社会的なつながりを作り、交流を活性化させるためのツールであることを再確認しました。馴染みの深いSNSとして、Twitter、Facebook、Instagramなどが挙げられます。そこで、昨今私たちの生活と切り離せないものとなっているSNSのメリットとデメリットについて意見を交換し、サークル員からは「SNSの情報は即効性がある」「真実ではないことが出回る可能性がある」などの意見が挙げられました。

 その上で、本テーマの理想の社会を「誰もが情報モラルを持ち、SNSのメリットを存分に生かせる社会」と定義しました。

情報モラルとSNS


 情報モラルは、情報社会で適正な活動を行うための基盤になる考え方と態度のことを指し、情報社会を生きる私たちが身に付けるべきモラルと言えます。しかし、近年ユーザーの情報モラルの欠如により、偽りの情報(デマ)の拡散、SNSによるいじめなどの社会問題が起きていることを改めて認識しました。対策として、各SNSの運営会社は、ユーザーに適切な使用をしてもらうために年齢制限、アカウント作成の条件、投稿内容等に規制を定めています。

 このような規約や年齢制限を参考に、「SNSのアイコン(プロフィール画像)は、自分がメインで写っている写真を利用すべきか」「SNSのユーザーアカウントは本名で作成すべきか」という問いについてグループディスカッションを行いました。サークル員からは「自分の写真が悪用されることもあるため、自分の写真を用いるべきではない」「自分の本名や写真を用いることで、自分をアピールすることができる」などの意見が挙げられました。

まとめ


 私たちの生活の一部となっているSNSは、多くの利点を生み出す一方、マナーやモラルの欠如によって様々な問題の温床となるという側面も併せ持ち、今や社会問題となっています。そこで、ルールやマナーをわきまえた上で、適正な判断に基づき行動するという情報モラルが私たちに求められています。SNS利用に際しては、ユーザー側のモラルとSNSを提供する側の規制、どちらも欠けてはならないものと言えます。

勉強会に向けて


 次回は、ITジャーナリストの高橋暁子氏をお招きし、勉強会を行います。高橋氏は、SNSや情報リテラシーに詳しく、Webの編集者などを経て独立し、執筆活動やコンサルタントなどを手掛けられています。私たちが暮らす情報社会のあるべき姿について、学習していきます。

所感


 私たちは日々の暮らしのなかで、SNSの恩恵を享受しています。しかし、その便利さの裏側にある様々な問題について、あまりにも無頓着であることが分かりました。情報モラルを身に付けるためには、一人一人の意識を変えていかなければなりません。誤った知識があわや大惨事を引き起こすこともあると心に留め、さらに見識を深めていきたいと思います。                                                    

  文責 鈴木志野