5月19日土曜日、浅草の本所防災館にて第一回フィールドワークを行いました。本所防災館では地震や水害などの災害体験や消火訓練などの体験学習ができます。先の東日本大震災による甚大な被害を被った日本では、地震はもちろん洪水や暴風雨などの水害、火災などが実際襲ってきた際の適切な対処の仕方が、以前にも増して重要視されるようになりました。
そこで我々は改めてこの防災館で災害や防災についての理解を深め、今後いつ何時大規模な災害が発生するやもしれない事態に柔軟に対処できるようにという意図で、第1回フィールドワークの開催場所としてこの防災館を選びました。
今回我々は、東日本大震災の被害を振り返る映画「3.11 私たちは何を経験したのか」を鑑賞し、地震体験・消火体験・暴風雨体験・都市型水害体験の計4つの体験学習をしました。
震災から一年以上が経ち、以前ほど災害発生時の映像を目にする機会がなくなっている今日、映画を通して再び当時の甚大な被害の様子を目の当たりにするのは非常に衝撃的で戦慄が走る思いでした。災害の恐怖を目の当たりにし、この後の災害体験を真剣に取り組もうと強く思いました。
続く体験学習で特に印象に強かったのが地震体験です。体験の前に職員の方から地震についてのお話がありました。地震は主に東日本大震災やスマトラ沖地震などに見られる長時間で大規模の海溝型地震と、新潟中越地震や阪神淡路大震災に見られる短時間で小規模の直下型地震の2種類に分かれるとのことです。実際に東日本大震災の最大震度である震度7の地震を体験してみたところテーブルが激しく動くうえに、テーブルはたまに跳ね上がるためしっかりと脚を持たねばなりませんでした。また自分の体も揺さぶられるため、立っていることすら難しく、更には這って移動するのも困難でした。当時、東北ではこんなに激しい地震が日常生活の中に不意に飛び込んできたのだと考えるとぞっとして声も出ません。
今回のフィールドワークを通して、改めて災害の怖さや被害の甚大さを確認するとともに、状況に合った適切な対処法の重要性を認識しました。近い将来懸念される首都圏直下型地震、東海大地震や、現在進行形で増加している洪水などの水害を含め、天災というものはいつ何時起こるかわかりません。今回の参加者には、そうした不測の事態に今日身をもって学んだことが生かされればと思います。
文責:兵平尚大