2014年度 第11回リフレクション

コンペティション 一極集中と極点社会


 2月7日、3日間の春合宿で学習を進めてきた「一極集中と極点社会」について、リフレクションを行いました。

 今年度の春合宿では、3人の講師の方からのお話やディベートを通して東京一極集中の是非を根本から考え直し、その先にある地方創生の方法を模索しました。3日目のリフレクションではその総まとめとして、地方創生の具体的な方法に関するコンペティションを行いました。

コンペティションのテーマは「地方の魅力を発信する方策」。それぞれのチームに徳島、岡山、那覇、名東区(名古屋)、青森、旭川、宮崎の担当地域が割り振られ、その地域の魅力のアピール方法、地域を活性化させる方法についてチームごとに考え、発表を行いました。インターネットや出身者の話を通じてその地域の魅力を発見し、特に強調したい地域の特色、キャッチコピー、そしてそれを誰に、どのようにアピールするかを考える作業を通して、地方創生についてより実践的な学習を行いました。

 以下、各チームの発表内容です。

徳島「あわよくば、阿波」


 99万ドルの夜景と呼ばれる眉山からの夜景や、眉山にある縁結びの神社をアピールポイントとして、カップル層を中心に観光客の拡大を狙う。

岡山「探しにいこう、桃太郎」


 岡山県は桃太郎伝説発祥の地と言われていることから、吉備津彦神社など桃太郎にまつわるスポット巡りや、美しい河川や気候の良さを活かしたイベント企画を通して、ファミリー層の呼び込みを行う。

那覇「和衷織り交ざる悠久の地」


 沖縄県は歴史的、地理的に日本と中国の文化が融合するユニークな土地。文化的特色をアピールすることで、新たな沖縄の魅力を全国に発信することを目指す。中城城跡、座喜味城跡、勝連城跡、今帰仁城跡などのグスクやその関連遺産である識名園など、首里城以外の世界遺産にも観光客の目を向けさせる。    

名東「気楽、極楽、名東区」


 香流川沿いの緑を楽しめるサイクリングコース、牧野池周辺の自然を楽しむコース、名東区出身の武将である柴田勝家にまつわる歴史を学ぶことのできる見学コースなど、様々な観点から名東区をゆっくりと楽しむことのできる観光コースを作成し、名古屋県民に名東区の魅力を発信する。また、フィギュアスケート選手を多く輩出する県であることから、子どもから大人まで楽しむことのできるスポーツ施設の建設も行う。

 

青森「食べられるアイドルMKG48」


 青森のカップラーメン消費量が全国1位であることから、カップラーメンによる地域活性化を提案。青森の名物である味噌カレー牛乳ラーメンの魅力を、MKG48というアイドルグループによるプロモーション活動を通じて発信する。

 

旭川「ASK41 大雪ダイヤモンド」


 低温のおかげで、水分量の少ないサラサラの雪が降る旭川。ダイヤモンドダスト現象などの自然現象や大雪山の雄大な景色をアピールするとともに、雪合戦大会などの雪を使ったイベントを開催することで、自然を通して旭川の魅力を全国に発信する。

宮崎「つながる、むすぶ、あたたかく」


 本島と弥生橋でつながる青島、縁結びの神社として有名な青島神社、景色の美しさ、気候の温暖さをアピールポイントとして、宮崎を訪れることで夫婦やカップルの絆を「つなげる」「むすぶ」「あたたかく」するというコンセプトのもと、宮崎の魅力を再発見してもらう。

所感


 地域のアピールポイントを探すにあたって、それぞれの地域について出身者の話やインターネットを通じて地域の魅力を探りましたが、自分がそれまで知らなかった地域の魅力が多くあることに驚かされました。地方出身者と都市出身者の混合チームで作業する中で、地方出身者ならではの視点、都市出身者ならではの視点があることを実感するとともに、そういった様々な考え方の人間が集まって考えることで、今までスポットライトを浴びてこなかった地域の新たな魅力を発見することができるのではないかと感じました。

 

文責:矢部麻里菜