10月7日、今年度三回目のフィールドワークでは羽田の日本航空(JAL)機体整備工場に伺いました。
最寄り駅は東京モノレールの新整備場駅で、羽田空港の一角に位置しています。
当日のプログラムは、社員の方のお話の後に実際の整備工場を見学するという流れでした。
整備工場の建物のなかに入ると、飛行機の模型が出迎えてくれます。エレベーターで上に上がると、今度はロビーに実際のコクピットや客席が飾られていました。
まずは見学者向けのレクチャールームで社員の方から飛行機の仕組みや種類などについて説明を頂きました。印象深かったのは、JALでは今年の4月に就航したばかりの最新型機「ボーイング787」のお話です。この機種では機体構造の実に35%を日本メーカーが受けもっています。日本製の炭素複合素材を活かして軽量化され、燃費や航続距離が向上しているそうです。日本の航空機産業の技術力の高さとその未来を感じました。ひととおりお話を伺ったあとは記念撮影タイム。JALのパイロットや整備士さんの制服を着て写真を撮ることができ、皆で盛り上がりました。
そしてメインイベントの格納庫見学へ!渡されたヘルメットを被り、中に入ると目の前には整備中の飛行機が。ここでは整備中の飛行機を間近で見ることができるのです。この格納庫は24時間体制で稼働し、日夜休むことなく整備作業を行なっています。ただ整備と一言でいっても、機体全体のものや部品単位のものなど種類があり、それぞれ周期や飛行時間が定められて実施されるそうです。格納庫内では飛行機の機種ごとに用意された足場が機体を囲むように設置され、安全かつ効率の良い整備を可能にしています。この日は主力機である「ボーイング767」などと共に近いうちにJALから姿を消す「MD-90」が整備を受けていました。さきほどお話にあった最新型とは対照的に、引退が近い機体です。どちらもそれを感じさせないほど綺麗で、最後の最後まで乗客に快適に過ごしてもらえるよう整備をしていることが見てとれました。この格納庫は滑走路のすぐそばにあるので、目の前で離発着する飛行機を見ることができました。
一連の見学のなかで、普段何気なく利用する飛行機も、日夜乗客の目にはふれない所で働く多くの方によって安全で快適な空の旅が守られているということを実感しました。飛行機だけでなく他の交通機関やインフラなど、同様な「裏方」のおかげではじめて安定するものはたくさんあります。そういった方への感謝と敬意を忘れないようにしたいと思いました。
文責:栗田雄揮